日時 平成26年5月24日(土)
演題 「夢を語り、夢を目指して生きる」
~健康長寿の秘訣~
講師 下方 浩史先生
(名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科 教授)
(国立長寿医療研究センター研究所客員研究員)
講演内容
どうして日本人は長生きなのか?
- 医療制度、社会的要因
- 乳幼児の死亡が低い。
- 高齢者に対する医療制度が比較的整備されている。
- 高齢者の勤労意欲、高齢者の社会参加率が高い。
- 貧富の差が比較的少ない。
- 遺伝因子 → 適応力の高さ
- ライフスタイル
- 日本独特の食習慣 → 和食は世界で一番健康食。
- 運動、勤労意欲。
- 清潔好き。
あなたは長生きをしたいと思いますか?(40歳以上の人)(NILS-LSA 第1次調査結果から)
- はい 21.3%
- わからない 24.3%
- いいえ 53.9%
歳をとったときにあなたはどんなふうに死を迎えたいですか?
- <多くの人が望む死>高齢まで元気に長生きをしてコロリと死ぬ。ポックリ死。
- <誰もが望まなかった死>認知症。慢性進行性疾患(神経性難病など)
- 人格の崩壊
- 寝たきり ゆっくり進行 10年以上経過
- 褥瘡 嚥下性肺炎 尿路感染症 廃用症候群
- →老年病
老年病は…
- 高齢者の多く、場合によってはほとんどのすべての高齢者が罹患する。
- 慢性に経過しADLやQOLに大きな支障となる。
- 介護のために労力を要し、患者の人間としての尊厳を失わせる。
高齢者がお荷物の社会 → 生き生きとした高齢者が支える社会
↑
老年病の予防、発症・進行の遅延が必須
夢を持つことと健康長寿
- 生きがいとしての夢を持つことで、元気に長生きしたいという気力が湧いてくる。
- 夢を持つことで、人生の目的がはっきりさせることができ、それに向かって努力することで、心身の健康を保つことができる。
- 夢を失うと、こころもからだも元気をなくしてしまう。
歩行と脳萎縮
- 1日の歩数が6000歩未満の人を基準にした場合、6000歩以上の人では脳萎縮(前頭葉萎縮)になる確率が低下していた。
まずは夢を語れ!
- 誰にでも夢をもてる。
- 夢を語ることで自分自身の生き方を明確にすることができる。
- 夢を語ることで、初めて周囲の人の理解が得られ協力が得られる。